自筆証書遺言のすすめ

日本では海外と比べて遺言を作らない方が多いようです。

アメリカでは遺言書を作るのは習慣としても根付いているそうですし、遺言書がないと不都合なことがあり、遺言書は作られることが多いようです。
日本のように相続人同士が話し合いをして遺産を分割することができないので、万が一、遺言書を作っていないと、遺言検認裁判所で行わなければなりません。

遺言検認裁判所では、この役所がすべての相続人を確定し、財産を確定し、それから、相続人へどう分ければよいかを法律に従い行います。

そのため、終わるまでに数年を要することもあるようです。

相続人、特に奧さんが自分で生活費を稼いでいなかった場合、いわゆる専業主婦である場合は生活費がいきなりなくなってしまい、生きていかれません。なので、速やかに財産分与を行えるために、遺言書が作られることが多くなったようです。

遺言書があれば必要書類を遺言検認裁判所へ提出すれば直ちに遺言書に従い財産がわけられます。

日本ではまず契約を交わすことや裁判所を使うことにあまり馴染みがなく、また習慣としてないこともあります。
また、子供に対する愛情に差をつけたくない、差がつくことをしたくない、自分が死んだ後に差をつけたと思われたくない。なので、死んだあとはみんなで平等に分けてもらえばいいとおもっていて、それに関与したくない。悪く思われたくない。そういったことから逃げたい。という心理からのようです。

自筆証書遺言を使いやすくなる制度が令和2年7月10日から始まった

遺言は公正証書遺言と自筆証書遺言の二通りがあり、どちらかである必要があります。これ以外は遺言として機能できません。
たくさん財産がある場合は弁護士にアドバイスをもらいながら相続方法を検討し(家族信託とかいろいろあるので必ずしも遺言がよいわけではないのですが)、その上で必要な場合は公正証書遺言を作成したほうがよいのかもしれませんが、お金がまあまあ掛かります。

自筆証書遺言は自筆で書くわけですからいつでも作ることはできてお金もかかりません。ただ保管場所に困ったりします。誰かに管理してもらうとそれ自体がトラブルになったりします。また書き方が間違っていると遺言書として機能しません。

自筆証書遺言のデメリットを減らす制度が昨年7月にできました。自筆証書遺言保管制度です。

まず遺言証書遺言を法務局で預かってもらえます。相続人誰にも見られることはありませんし、改ざんされる恐れはありません。なくなる恐れはありません。発見されないということはありません。非常に楽です。お金は3900円ででき公正証書遺言とくらべやすいです。

また遺言書がある場合は裁判所で開封し検認をする必要があるのですが、家庭裁判所の検認手続きをする必要がありません。(法務局で遺言書の内容を確認する必要はありますが)

家庭円満でも遺言を作ったほうがよい人

  1. 相続人の中に高齢者がいる方、認知症になった人がいる方、なる可能性が高い人がいる方、意思表示が難しい障碍者である人がいる方。
  2. 未成年の子供がいるお父さんで、不動産を持っている方
  3. 会社の経営者、事業をやっている方
  4. アパートなどの賃貸したり賃貸したい不動産を持っている人、不動産事業をやっている方
  5. 相続人に、海外に住んでいる人がいる方、行方不明者がいる方、生死が分からない人がいる方
  6. 農業をやっている方
  7. その他、相続財産の中に意思決定を速やかにしなければいけないもので複数の方が一緒にいないなど意思決定に時間がかかると困るような事業や事柄がある方。

これらの方は遺言書を作ることを強くお勧めします。
なぜ作らなければならないのかはそれぞれに理由があるのです。例えば未成年の子供がある場合不動産を持っている働き手の夫が死亡しで相続が起こると、子供と母親は利害相反関係になり、子供は本来親が代理人になるのですが、この場合なれませんので、相続によっての利益に関係ない人探して、もしくはお金を払い雇い子供の代理人としないといけません。
これが遺言書を作ることで回避できます。
今回の相続法の改正の目的の一つに、高齢者が増えてきて、もう病院で最期まで看取れなくなるかもしれない。なので、できるだけ身内で介護してもらいたい。なので最期まで介護し、身取ってくれた人を厚く救済するという目的で法が改正されました。例えば配偶者居住権や、特別寄与者の特別寄与料の請求権を新たに作ったなど。機会があればご案内します。

ただし

今回の改正で事業承継の妨げをなくす目的があります。そのための遺留分に関する改正がありましたが、場合によっては問題があります。
例えば農地を一人に相続させる遺言書を残した後、その他の相続人が遺留分を主張した場合、これまでは、最悪、農地を共有すれば相続人がお金を用意しなくてもよかったのですが、遺留分減殺請求(財産分けの請求)がなくなり、遺留分侵害請求(貰えなかった財産分の損害賠償請求=お金)に変わったため、遺留分の精算がかならず金銭で行わなければならなくなりました。
なので、相続を指定された方が多大な借金をしなければならないことがあります。なので、遺留分問題など考慮の上遺言書を作成することにお気を付けください。
もしも詳しく相談したい場合は、弊社に相談をしていただければ適切な専門家をご紹介します。 <終り>

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