2023.09.05 売りだした不動産に価格交渉があったらこうやって考える-5
子供の頃、衣替えの時期が決められていた奧村隆充です。
第五回:値下げを受け入れるかどうかの判断基準
今回は、不動産売却の基本的な考え方の最終回として、値下げを受け入れるかどうかの判断基準についてお話しします。
前回までのブログで、買いたいとの申し込みがあった物件の現状と将来性、値下げのメリットとデメリット、値下げの交渉方法と注意点について説明しました。今回は、それらの情報をもとに、最終的に値下げを受け入れるかどうかを決める際に考慮すべきポイントをお伝えします。
値下げを受け入れるかどうかの判断基準は、以下の3つです。
- 売り主の目的と期限
- 市場の動向と競合物件
- 買い手の状況と交渉余地
まず、売り主の目的と期限です。売り主は、なぜ不動産を売りたいのか、いつまでに売りたいのかを明確にしておく必要があります。例えば、転勤や引っ越しのために早く売りたい場合や、資金繰りや税金対策のために早く売りたい場合は、値下げを受け入れる可能性が高くなります。逆に、特に急いでいない場合や、思い入れが強い場合は、値下げを受け入れる可能性が低くなります。
次に、市場の動向と競合物件です。売り主は、自分の物件が市場でどのような評価を受けているか、同じエリアや同じ条件の物件がどれくらい出ているかを把握しておく必要があります。例えば、市場が活況で需要が高く、競合物件が少ない場合は、値下げを受け入れる必要がないかもしれません。逆に、市場が低迷で需要が低く、競合物件が多い場合は、値下げを受け入れる必要があるかもしれません。
最後に、買い手の状況と交渉余地です。売り主は、買い手がどれだけ本気で物件を欲しいと思っているか、どれだけ他の物件を検討しているかを見極める必要があります。例えば、買い手が物件に一目惚れしており、他の物件に興味がなく、資金計画もしっかりしている場合は、値下げを受け入れなくても成約できる可能性が高くなります。とりあえず、値下げ交渉しておけと考える方もいます。
逆に、買い手が物件にあまりこだわっておらず、他の物件も探しており、資金計画もあやふやな場合は、値下げを受け入れなければ成約できない可能性が高くなります。
以上の3つの判断基準を総合的に考えて、値下げを受け入れるかどうかを決めましょう。値下げを受け入れる場合は、買い手との信頼関係を損なわないように、誠実に対応しましょう。値下げを受け入れない場合は、買い手に対して、物件の価値や魅力をしっかりと伝えましょう。
これで、不動産売却の基本的な考え方のシリーズは終わりです。不動産売却は、一生に一度あるかないかの大きな取引です。売り主として、最善の判断をするためには、情報収集や分析が欠かせません。このブログが、不動産売却に関する知識やノウハウの一助となれば幸いです。ありがとうございました。
クイズの答え
問題は前回にあります
おまけ 今日のクイズ
答えは次回です。