2023.03.03 アパートオーナのための賃貸契約の注意点とおすすめの契約書の作り方(後編)

3月のカレンダー
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子供の頃、低学年の頃、卒業式は休みだったけれど、そっと見に行ったことがある奧村隆充です。

昨日からの続きです。

契約書の作り方

3.1 契約書の形式と構成

契約書の形式や構成は、業界や地域によって異なる場合がありますが、一般的な契約書の構成要素を以下に示します。

  1. 契約の当事者 契約書の冒頭には、貸主と借り手の氏名や住所、会社名など、当事者の情報を明記します。
  2. 借地物件の情報 契約書には、借り手が借りる物件の住所や部屋番号、広さ、設備などの情報が記載されます。
  3. 賃料・敷金・礼金の明示 契約書には、賃料の金額や支払い方法、敷金や礼金の有無や金額、返還条件などが明示されます。
  4. 契約期間 契約書には、契約の開始日と終了日、更新の可否や期間などが記載されます。
  5. 修繕・点検 契約書には、借り手が物件を使用する上での注意事項や、修繕や点検の責任などが明示されます。
  6. 禁止事項 契約書には、借り手が禁止されている行為や使用しないでほしい設備などが明示されます。
  7. 退去時の原状回復義務 契約書には、借り手が退去する際に、物件を原状回復する義務や、修繕費用の負担などが明示されます。
  8. 契約解除 契約書には、解約条件や解除の手続きについての規定が記載されます。
  9. 署名・押印 最後に、契約当事者の署名・押印欄があります。

契約書の形式や構成には業界や地域の慣習によって異なる場合がありますので、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。

3.2 契約書に必要な事項

契約書には、以下のような必要な事項が含まれることが一般的です。

  1. 契約当事者の氏名・住所・連絡先
  2. 賃貸物件の所在地・部屋番号・広さ・設備などの情報
  3. 契約期間・更新についての規定
  4. 賃料・敷金・礼金などの金銭に関する規定
  5. 修繕・点検・管理についての規定
  6. 禁止事項・使用目的に関する規定
  7. 退去時の原状回復についての規定
  8. 解約に関する規定
  9. 署名欄・日付欄

また、契約書に加えて、以下のような書類を添付することもあります。

  1. 身分証明書の写し
  2. 保証人の身分証明書の写し
  3. 銀行口座の通帳コピー
  4. 所得証明書の写し
  5. 前借り物件の退去証明書

以上のような内容が契約書に含まれていることで、借り手と貸主の間でのトラブルを未然に防ぎ、円滑な賃貸契約を締結することができます。

3.3 契約書の作成手順

契約書を作成する際の一般的な手順は、以下のようになります。

  1. 契約書の構成を決める
    • 前提条件や期間、契約内容や義務、責任の所在などを明確にする。
  2. 契約書の形式を決める
    • テンプレートを利用するか、自分で書式を作成するか、雛形を使うかなどを検討する。
  3. 契約書に含める内容を整理する
    • どのような内容を記述するかを検討する。また、注意点や留意事項を整理する。
  4. 契約書を作成する
    • 決められた構成や内容に従って契約書を作成する。
  5. 契約書の校正を行う
    • 誤字脱字や漏れがないかを校正する。
  6. 契約書に必要事項を記入し、両当事者の署名・捺印を得る
    • 決められた事項を記入し、契約書のコピーを両当事者に渡して、署名・捺印を得る。
  7. 両当事者に渡すためのコピーを作成する
    • 契約書のコピーを両当事者に渡す。

以上が一般的な契約書の作成手順です。また、契約書の作成にあたっては、法律や契約書作成の専門家に相談することも重要です。

契約書の注意点

4.1 契約書に盛り込むべき重要な事項

契約書に盛り込むべき重要な事項は以下の通りです。

  1. 契約の当事者とその住所・連絡先
  2. 物件の所在地と広さ、間取り、設備などの詳細
  3. 賃料や敷金、礼金、管理費などの詳細
  4. 支払い方法や期限、遅延時の罰則
  5. 定期借家契約の場合、更新・解約の条件と期間
  6. 敷地内の駐車場や共有スペースの利用に関する規定
  7. 借り手の禁止事項、原状回復義務に関する規定
  8. 借り手に対する制限、違反時の罰則に関する規定
  9. 保証人に関する規定
  10. 紛争解決の方法

これらの事項は、契約書作成に際して必ず含める必要があります。また、各項目の詳細については、法律や契約書作成の専門家に相談して、適切な内容を盛り込むことが重要です。

4.2 契約書に含まれるべきでない事項

契約書に含まれるべきでない事項は以下の通りです。

  1. 違法な規定や差別的な条項
  2. 不当な解約に関する規定
  3. 許可されていない賃料や敷金の請求
  4. 重要事項を曖昧にするような規定
  5. 個人情報を違法に取得するような規定

これらの事項は、法律に反するものであるため、契約書に含まれてはなりません。契約書作成の際には、法律に適合した内容にするように注意する必要があります。また、契約書作成の専門家に相談することも重要です。

4.3 契約書の書き方の注意点

契約書の書き方の注意点は以下の通りです。

  1. 簡潔明瞭な文体で書くこと
  2. 項目ごとに見出しをつけ、分かりやすく整理すること
  3. 法律用語や専門用語を使用する場合は、説明を加えること
  4. 細かい規定を含めすぎず、必要最低限の規定に絞ること
  5. 誤解を招くような表現や曖昧な表現を避けること
  6. 相手方が理解できるよう、文言をわかりやすくすること
  7. 署名欄や日付欄をきちんと設け、署名・押印・捺印すること
  8. 契約書を作成する前に、法律や契約書作成の専門家に相談すること

これらの注意点に気を付けて、契約書を作成することが重要です。契約書は、双方にとって重要な書類であるため、不備がないよう細心の注意を払って作成することが求められます。

まとめ

ここは私が書いています。

契約書は賃借権を生じさせる元となる書面であるので、明快な文章で作る必要があります。

また、合意事項なので、きちんと理解したうえで交わすことが必要です。

わからない文書があった場合は、ちゃんと確認することを心がけるとよいと思います。

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