2023.04.03 賃貸不動産を退去するときに追加でお金を支払ないために入居するところから気を付けるべきこと
子供の頃、夜の花見はいかなかった奧村隆充です。
今日は、賃貸物件を退去するときに気をつけたいことについてお話ししたいと思います。
目次
退去するときはトラブルになりやすい
賃貸物件を退去するときには、原状回復の費用負担をめぐってトラブルになることも少なくありません。原状回復とは、賃借人が入居中に生じた損傷を修復することですが、その範囲や方法については、賃貸人と賃借人で解釈が異なることが多いのです。
そこで、令和2年4月に施行された改正民法では、原状回復についての規定が明文化されました。これにより、賃借人の義務や賃貸人の責任がより明確になりました。
具体的には、改正民法では、次のようなルールが定められています。
・賃借人は、通常の使用や経年変化による損耗や賃借人の責めに帰することができない事由による損傷を除き、入居後に生じた損傷を原状に復する義務を負う。
・賃貸人は、敷金の額から賃借人の金銭債務の額を控除した残額を賃借人に返還する義務を負う。
・契約書で異なる定めをすることも可能だが、消費者契約法等の法律に抵触する場合は無効となる。
このように、改正民法では原状回復の基本的なルールが示されていますが、それでもトラブルが発生する可能性はゼロではありません。
そこで、退去時のトラブルを防止するためには、次のような対策が有効です。
・入居前に部屋の状態をよく確認し、写真や動画で記録しておく。
・契約内容や特約事項をよく理解し、不明な点や不安な点は事前に確認する。
・何か不具合や損傷が発生したら速やかに管理会社に連絡し、修理や対応の方法を確認する。
・退去時には清掃や片付けを行い、必要な場合は自分で修理や補修を行う。
・退去時の立会い検査では部屋の状態や原状回復費用の算定方法などを確認し、納得できない場合は交渉する。
・トラブルが起きた場合は弁護士など専門家に相談し、適切な解決方法を探す。
以上が、賃貸物件を退去するときに気をつけたいことです。改正民法では原状回復のルールが明確化されましたが、それでもトラブルは起こり得ます。そこで、入居前に部屋の状態をチェックすることも大切です。入居時に傷や汚れがあった場合は、写真や動画で記録しておきましょう。それを証拠として、退去時に原状回復の費用を請求されないようにしましょう。
日々の暮らしで気を付けることは
また、入居中に部屋をきれいに使うことも重要です。カギはなくさない、タバコは吸わない、重い家具を置く場合は板を敷くなど、部屋に傷や汚れをつけないように心がけましょう。何か不具合や損傷が発生したら、その都度管理会社に連絡しておくことも忘れずに。
退去時には、部屋の掃除をしっかり行いましょう。特にキッチンやバスルームなどの水回りは汚れが目立ちやすいので、こまめに掃除することがおすすめです。退去時の掃除では、換気扇やレンジフード、エアコンフィルターなどの細かい部分も忘れずにチェックしましょう。
賃貸物件を退去するときは、さまざまな手続きや準備が必要ですが、計画的に進めることでスムーズに引越しできます。また、敷金の返還額や原状回復費用については、改正民法やガイドラインを参考にして、不当な請求に対処できるようにしましょう。
以上が、賃貸物件を退去するときに気をつけたいことでした。これから新しくアパートを借りる方は多いと思います。新しい住まいで快適な暮らしを送れるように、退去時のトラブルを防ぐための知識を身につけておきましょう。